三田 しょうもない話に聞こえるかもしれませんが、何事も「蟻の一穴」ですよね。ほんの小さいところから穴を開けて、少しずつ崩していく。それが新興政党にとって一番確実な戦法なのかなと思います。ちっちゃい穴をいっぱいプスプス刺して、少しずつ崩していけば、国会も変わっていくのかなと。パソコンの持ち込みも、もうそろそろですよね。
安野 絶対数で見ると、パソコンを持ち込んだ方がいいと思っている国会議員の方が多いと思います。政策課題って無限にあるんですが、まだ誰にも指摘されていない、発掘されていない課題も無数にある。そういうところを見つけて、蟻の一穴みたいな形でどんどん差し込んでいくことに、今の政党として取り組んでいます。
「安野さんを主人公にするなら…」
――三田先生、もし安野さんを漫画の主人公として描くなら、どんな作品になりますか。
三田 安野さんのキャラクターからすると、「日本変えるぞ」という日本改造的な、若干現実離れしたSF的な目標で国政に乗り込むという形になると思います。エンジニアとしてのキャラクターを最大限活かすなら、日本を根底からひっくり返して作り変えるという大胆な発想を、派手にぶち上げるような作品が読者の興味を引くんじゃないかなと。
安野 もうちょっとキャラを立たせた方がいいというアドバイスを複数の方からいただいたこともあるので、参考にさせていただきます(笑)。
これからのヒーロー像とは?
――最後に、お二人が考える「これからのヒーロー像」について聞かせてください。
安野 意外かもしれませんが、これからのヒーロー像ってカリスマというよりも、地味だけど粛々と仕事をしている人なんじゃないかと思っています。委員会で誰も指摘していなかった新しい論点を持ち込む人がいるのに、まったく報道されない。
一つの案としては、AIなどで「新しい論点を持ち込めた度合い」を可視化することができれば、「実はこの人がヒーローだった」と見つけられるかもしれない。アピール合戦だけでなく、粛々と成果を出す人にも注目してほしいですね。
三田 安野さんのお話にほぼ共通しています。一つ足すとすれば、やはり「可愛げ」が必要だと思う。実務型でしっかり結果を出すんだけど、もう一面、愛らしさがある。大谷翔平くんがヒーローなのに普段の素の可愛らしさを見せるように、それがヒーロー像をさらに増幅させる。真面目であり正直であることが大前提で、強さやパワフルさで引っ張っていくリーダー像は、少しずつ世間の感覚から離れていくのではないかと思います。
安野 『魔界の議場』を読んで市議会議員になる人が今後出てきてもおかしくない。大きくない政党であっても議会で変えられることはある。そのことがこの作品を通じて、もっと多くの人に伝わってほしいですね。
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