「皆のびのびと野球ができるようになった」

「パワハラ体質の阿部前監督がいなくなって、皆のびのびと野球ができるようになった。橋上さんはいい意味で『何もしない』。選手の自主性を重んじる野球が今のところは機能している。

 阿部監督時代に選手から不評を買っていた練習メニューがあります。ティー打撃の時にバットを振り切った姿勢をキープして下半身を沈みこませていく、というものです。阿部さんは『下半身強化のため』と言っていましたが、ただキツいだけ。このメニューをやってバッティングが良くなった選手を見たことがない。

 橋上さんになってこの練習法が消え、野手は本当に喜んでいます」(同前)

ADVERTISEMENT

 選手のモチベーションを上げ、混乱するチームを上向かせた橋上。現役時代は巨人在籍経験がなく、いわゆる「外様」の人物が一軍の指揮を執るのは、1936年に就任した藤本定義以来90年ぶりのこと。

©文藝春秋

 橋上は2000年に阪神で引退。引退後は甲子園球場近くのゴルフショップの経営者として店先に立つなど接客にも携わった。橋上を知るテレビ関係者の話。

「橋上さんは『接客の経験がコーチをやる上でとても大きかった』と話していた。どうすれば店の商品に興味を持ってもらえるかを真剣に考えたことが指導法にもつながったと。『自分の知識や理論をいかに監督や選手に売り込んでいくかも同じだよ』と言っていました」

 少なくとも前監督のような押し売りはなさそうだ。

次のページ 写真ページはこちら