日本の代理人だったら、誰もが契約したいと思う選手だったでしょう。実際、日本にある大手代理人事務所のほぼすべてからアプローチされていたようです。
そんな中、僕のもとにドイツのクラブから「塩貝選手へオファー」したいという相談が届きました。2024年8月の話です。
塩貝選手との面識はゼロ。連絡先も知りません。
そこで、伝手を介してオファーがあることを伝えました。
このまま日本にいて良いのかという迷い
塩貝選手とやりとりして感じたのは、欧州移籍へ気持ちが傾きかけていたということ。
塩貝選手は2024年6月にUー19日本代表としてフランスの国際大会、モーリスレベロトーナメント(旧トゥーロン国際大会)に参加して、初戦でUー19イタリア代表相手にハットトリックを決めるなど大暴れしました。
しかし、本人は競争環境の違いを痛感し、このまま日本にいて良いのかという迷いが生まれたのです。
「正式なオファーがあるなら検討したい」
塩貝選手ははっきりとそう言いました。
面識なしから始まった慶應ボーイの電撃移籍
代理人の仕事は、選手の選択肢を増やすことです。
「塩貝が大学卒業まで日本にいるという噂はもはや正しくない」
多くの欧州クラブが塩貝選手に興味を持っていることを知っていたので、懇意にしているスポーツダイレクター(SD)やテクニカルダイレクター(TD)にメッセージを送りました。
そのうちの一人が、オランダ1部・NECナイメヘンのカルロス・アルバースTDです。
カルロスはフローニンゲン時代にスカウト責任者として堂安律選手を、AZアルクマール時代にスカウト責任者として菅原由勢選手を、現在のNECナイメヘンでTDとして小川航基選手、佐野航大選手を獲得してきた日本通です。
すべての選手が活躍しており、欧州サッカー界の中で特別な目を持っている人です。カルロスからすぐに興奮した声で電話がかかってきました。
