40年ぶりのがん発症

 パパが再びがんを発症したのは、一気に時代が飛んで、2012年3月、74歳のとき。胃がんだった。

 36歳で睾丸がんと肺がんを発症してから40年近くたっている。

 それまでも、かかりつけの岡本平次クリニックで3か月おきに胃カメラ検診を受けて、良性だろうが、悪性だろうが、ポリープがあれば切除してもらっていた。

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 ところが検診で早期の胃がんを発見。

 岡本先生が一言「先生のところに行きなさい」とだけ言ったので、パパも「あ、何かマズいものがあったな」と察知したらしい。

 

 大圃研先生はNTT東日本関東病院で内視鏡手術の名医として知られていた。

 この先生にいきなり「がんです」と告知されたとか。本人には病状を伏せていた40年前とはえらい違いだ。あまりにズバッと言うので、パパも逆に驚かなかったらしい。

 その年の4月に口から内視鏡と電気メスを入れて、胃壁にできた腫瘍の切除手術を受けた。それだけで治療は終わり。早期発見だったこともあって、抗がん剤を投与する必要もなかったらしい。

 ただ、ホッとしたのも束の間。

 その2か月後に胃の違う場所にがんができていた。

「1年にがんが2つも!」

 さすがのパパもショックを受けていた。

 すでにがんは切除していたので、この場合、正確には「再発」とは呼ばず、本当に新しいがんができていたということらしい。20人に1人の確率で起こるとかで、やっぱりパパはがん体質なんだと思う。

 幸いこのときも、一つ目のがんみたいに内視鏡と電気メスによる切除だけで済んだ。