眞理子と井川さんは数年前に出会い系サイトで知り合った。眞理子はバツイチで2人の子どもがいたが、自分の寂しさを埋め合わせようと出会い系サイトにのめり込んでいた。知り合った男たちと一夜の恋を重ねる日々。それを阻止しようとしたのが井川さんだった。
「眞理子は間違っている。体目的の男たちに弄ばれて、何が幸せなんだ!」
「私なんか何のとりえもない女だよ。もういつ死んだっていいんだから……」
「そんなことを言っちゃいけない。オレがいる。もう出会い系なんかしちゃいけない。こんな性欲のカタマリみたいな連中を相手にしていたら、幸せになんかなれないよ」
お金欲しさに「窃盗」に手をだし…
井川さんは少ない稼ぎの中から生活費まで渡すようになった。だが、デートしてホテルに入ると、たちまちその月に使える遊興費は底をついた。将来の話をしながらも、眞理子の浮かない顔を見ていると、「また出会い系でも利用するんじゃないか」と心配になった。
それで井川さんは盗品をリサイクルショップに売る“内職”を始めた。2人でスーパーなどへ行き、眞理子が店員の注意を引きつけている間に、井川さんが商品を盗むのである。
だが、そんな無茶な生活がいつまでも続くはずがなく、井川さんが逮捕される日がやってきた。井川さんは逮捕されても眞理子をかばい続け、「僕ひとりでやったんです。眞理子は関係ない」と主張。すべての罪を1人でかぶり、窃盗罪で起訴された。眞理子は関与を否認。結果的に不起訴処分になった。
「それであなたは今後、眞理子さんとの関係をどうするつもりですか?」
窃盗事件の公判で裁判長に問われると、井川さんはこう答えた。
