口ずさんで一石二鳥

 鳥飼 全国のご当地体操をご覧になって、特に印象に残っているものはありますか?

 武井 それぞれ魅力がありますが、愛媛県松山市の「ゆげゆげ体操」は名前から面白いですよね。

 佐藤 ゆげゆげ! もしかして道後温泉からですか?

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 武井 その通りです。歌詞にも松山市の名所がたくさんでてきて、方言交じりだから特に高齢者の方はすごく親しみやすいんです。

 鳥飼 口ずさみながらできると口腔機能や表情筋のストレッチにもなりますから、一石二鳥ですね。

 武井 あとは秋田県の「ワンだふるはちくんダンス」みたいに、ご当地キャラクターと一緒にできる体操も楽しいですね。

 佐藤 そう! 体操イベントに行くと、ご当地キャラが出てくるだけで盛り上がるんですよ。参加者の食いつきが全然違います。

 武井 徳島県の「阿波踊り体操」や、島根県の「どじょうすくい体操」みたいに、その土地の伝統芸能を取り入れているところもあります。子どもから高齢者まで楽しめるのがいいですよね。

 鳥飼 阿波踊り体操も、どじょうすくい体操も、足腰の筋肉をしっかり鍛えられそうです。私が体操を作る時は、必ずスクワットの動きを入れるんです。特に高齢者は転倒予防がとても大事ですから。

「阿波踊り体操」は、「足腰の筋肉をしっかり鍛えられそう」と九段坂病院の理学療法士・鳥飼秀彦さんが高評価 ©文藝春秋

 武井 楽しく取り組めるだけでなく、やっぱり体操の中身も大切です。私も鳥飼さんと同じように、高齢者向けの体操を監修する時は、転倒予防を重視します。例えば、座ったままでいいので、かかとを床につけたまま、つま先を上げ下げする動き。つま先を持ち上げる前脛骨筋が弱くなると、「すり足」になって、転びやすくなってしまうんです。

※この続きでは、編集部が独自に選んだ「オススメご当地体操ベスト3」をご覧いただけます。全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年7月号に掲載されています(佐藤弘道×武井正子×鳥飼秀彦「あつまれ!『ご当地体操』47都道府県 ベスト3決定!」)。

■佐藤弘道(さとう・ひろみち) 1993年から12年間、NHK教育番組「おかあさんといっしょ」第10代体操のお兄さんを務めた。弘前大大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)

■武井正子(たけい・まさこ) 順天堂大学名誉教授(運動教育学)。公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」評議員。全国で転倒防止や介護予防のための体操に関する講演を行っている

■鳥飼秀彦(とりかい・ひでひこ) 理学療法士。東京・九段坂病院リハビリテーション科長。監修した千代田区の「ちよフル体操」は2022年夏、厚労省のサイトでご当地体操の動画再生数関東1位に

出典元

文藝春秋

【文藝春秋 目次】高市早苗「書かれざる履歴書」/特集 かんたん長生き体操/佐藤愛子秘話 佐伯泰英

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