過激なデスマッチを繰り返し、「邪道姫(じゃどうひめ)」の異名で一世を風靡した元女子プロレスラーの工藤めぐみさん(56)。プロレス界随一の“アイドルレスラー”としても人気を博した。
新生FMWが始動し、壮絶なデスマッチの世界に身を投じた工藤さん。試合中に意識を失うなど命の危険を感じながらも、なぜデスマッチを続けたのか。そして、2021年に病気で他界した夫・BADBOY非道への想いとは――。今年デビュー40周年となる彼女に話を聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)
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女子プロレスの対抗戦ブーム…先輩であるブル中野&北斗晶と対峙
――90年代前半、女子プロレスは対抗戦ブームを迎えます。その火付け役が工藤さんでした。92年9月、全日本女子プロレス在籍時の先輩であるブル中野さん&北斗晶さんと対峙します(パートナーはコンバット豊田)。
工藤めぐみさん(以下、工藤) まさかそんな日がくるとは思いませんでした。ブルさんと北斗さんがいまの私たちをどう思っているのかわからないという恐怖心はあったけど、団体の看板を背負っているから負けられない。会場には、ファン同士も戦っているような殺伐とした空気が流れていました。
――さらに93年4月に横浜アリーナで行われたオールスター戦では、メインで豊田真奈美さん&山田敏代さんと戦います(パートナーはコンバット豊田)。時間が押して、試合が始まったときは0時を回っていました。しかも、セミファイナルの神取忍さんVS北斗晶さんは伝説級の試合に……。
工藤 神取さんと北斗さんの試合は直接観ていなかったんですけど、すごい歓声が聞こえて。その音で壮絶な試合だと察しました。やりづらい環境で、相手と噛み合うことなく、メインにふさわしい試合はできませんでした。悔しかったですね。
「ようやく巡り会えた」同期だったアジャ・コングとのシングルマッチ
――93年12月、全女時代に同期だったアジャ・コングさんとシングルマッチを行います。
工藤 アジャとの試合に対抗戦という意識はなかったです。違う道を歩いてきた2人がようやく巡り会えた、という感覚でした。リング上のアジャは貫禄があって、新人時代に2段ベッドの上にいた彼女とは違いました。
