どう引き出しを広げていけるか、増やしていけるかを考え続けることが、俳優として大事
――生涯現役を貫く。
五頭 続けられる限りは続けますよ。42歳から「もう辞めたほうがいい」と思ったことは一度もないですから。もうこれ以外の道はないと決めて、その気持ちは変わっていません。
来るもの拒まず。まあ、来るものしか仕事はできませんけれど、よほどのことがない限りはどんな役でもやります。『地面師たち』でのキャラクターがついてしまっているのはわかっていますが、ここからどう引き出しを広げていけるか、増やしていけるかを考え続けることが、俳優として大事なんじゃないですかね。
それと劇団の舞台や映画館には足を運ぶようにしています。直で見ることで刺激を受けないと、自分の演技も広がっていかない。映画も劇場のスクリーンで見ることで刺激を受ける。タブレットで見るのとは全然違いますからね。
自分が経験してきた演劇の世界のことを言葉に残していきたい
――主役を演じたい思いも。
五頭 それよりも「ワンデイ・ワンシーン」の俳優として、1日の1シーンにどうインパクトを残すかを極めたいですね。主役はできないとわかってきたから脇でどう光るかを考えてきた、その積み重ねが今の自分につながっていますから。
――これから新たにやってみたいことはありますか。
五頭 フェイスブックやXに、劇団時代のこぼれ話を書いてみようかなと考えています。今までは出演する作品の告知ばかりだったから。50年以上も俳優をやっているだけに、いろんなエピソードがありますしね。
あと、「新劇」という言葉が若い人たちにはもう通じない。新劇と聞いたら「進撃の巨人」しか思い浮かばない時代ですから(笑)。
だからこそ、自分が経験してきた演劇の世界のことを言葉に残していきたい。徒然なるままに書き続けることで、日本の芸能史を俯瞰して見られるようなものが残せたらいいなと思っています。
撮影=杉山秀樹/文藝春秋
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