――それはつらいですね。ほかに症状などはあったのでしょうか。
古谷 意識が戻ってすぐの頃は左半身が麻痺していましたし、目が見えなくなる瞬間が何回もあったんです。目の前が真っ白になる感じで。たぶん頭に衝撃を受けたので、その反応だったのかもしれないんですけれど。ただお医者さんも症状については説明してくれなくて。「大丈夫ですよ」という言葉もなかったので「え、これは何?」「目が見えなくなっちゃうの?」という恐怖はありました。
あと体が麻痺して自分では動けないんで、しょうがないことなんですけれどトイレを看護師さんにお世話してもらうんです。その時は「私、トイレも一人で行けなくなっちゃったんだ」とつらかったですね。
これは今もなんですが、事故後に低ナトリウム血症になりました。簡単に言うと、体内から塩分がどんどん流れていってしまう体質になったんです。交通事故に遭った人がよくそうなるそうなんですが、私も常に塩分が体の中にない状態が改善されなくて、それで結構長引いていました。ずっと貧血みたいな症状で、疲れやすかったり、常に眠かったりします。あと夏場は汗で塩分が体から流れてしまうので、タブレットを今でも持ち歩いています。
――事故に対する仕事仲間や友人の反応はどうだったんですか。
古谷 養成所の仲間や先輩、友達がお見舞いに来てくれました。事故前はあまり遊んだことがなかった子も会いに来てくれて、ありがたいなとも思いましたし、私はたくさんの人に支えられてるんだなと感じました。友達がみんな私が死ぬかもしれないと考えて本当に怖かったと話していました。
「速く動くものが本当に怖い」今も残る事故のトラウマ
――事故当時の記憶は曖昧でも、トラックに巻き込まれたという事実は残りますよね。今もトラックや車に恐怖はありますか。
古谷 退院した当初は、街を普通に歩けないくらいありました。電車もすごい怖いんです。誰かに押されるかもしれないと考えて、ホームでもちょっと遠くに立ったりしてました。速く動くものが本当に怖い。
普段生活をしていて車に乗ることはないんですけど、仕事でたまにタクシーに乗ったりとかすると、もう怖くてしょうがない。「速い!」って感じてしまって。時速30キロぐらいで走ってほしいと思っちゃいます。
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