北中米W杯、オランダ戦で途中出場を果たし、絶妙なヘディングシュートで鎌田大地のゴールをアシストした小川航基(28)。4年前のカタールW杯では代表メンバーの影すら踏めなかったが、アイスランド戦の決勝ゴールから今や日本代表のスーパーサブ的な存在になっている。

オランダ戦で鎌田大地のゴールをアシストした小川航基 ©JMPA

 小川への期待は、プロ入り当初、非常に高かった。

 桐光学園高校では1年時から高校選手権に出場、3年時はエースストライカー&キャプテンとして出場し、3回戦で敗れたものの4得点を挙げて得点ランキング2位タイの成績を挙げた。

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怪我での長期離脱や代表選外など苦難の連続だった

 高校卒業後、現代表コーチの名波浩監督が率いるジュビロ磐田に入団し、現代表コーチの前田遼一がかつて付けていた18番を背負った。小川の代表入りは、こうした縁も少なからずあったのかもしれない。

 だが、プロ入り後は、苦難の連続だった。

 プロ1年目、U-19日本代表の試合には出場していたものの、リーグ戦での出場はなかった。プロ2年目、第4節の神戸戦でリーグ戦デビューを果たすも5月のU-20W杯、ウルグアイ戦で、左膝の前十字靭帯断裂および半月板損傷の怪我を負い、長期離脱を余儀なくされた。ピッチに戻って来たのは翌2018年4月だった。

 それからもなかなか出場機会に恵まれず、2019年7月、水戸に期限付き移籍をした。このままでは選手として終わってしまう、東京五輪にも届かないという危機感からだった。

 小川は、東京五輪を目指すU-20日本代表に、堂安律らとともに最初から名を連ねていた。だが、チームでの出場機会を失ったため、東京五輪の主力組が選出されたコパ・アメリカの日本代表メンバーから外れた。

ジュビロ磐田時代の小川航基(本人のInstagramより引用)

 その後、U-22日本代表の控え組中心で編成されたトゥーロン国際大会に出場し、決勝でブラジルに敗れたが2ゴールを挙げてアピールをした。

「2点取ったところで、インパクト大というわけじゃなかった。なんか忘れられていた小川航基がまだいたんだぐらいのニュアンスだったと思う。コパに行けなかった選手はこのままいけば五輪代表から落選してしまう。何かを変えていかないと、コパにいった選手を蹴落とすことができない。結果を残しつづけてA代表に入って、あの時(トゥーロン)の小川航基が頑張って這い上がってきたと思われるようにならないといけない」