紅茶市場が拡大している。2024年の販売金額は、紅茶飲料が前年比103.7%の約2302億円、茶系飲料が同108.5%の約9280億円と、いずれも4年連続で伸長。一方、コーヒー飲料は同99.1%の約9255億円と伸び悩んだ(全国清涼飲料連合会調べ)。

 SNSでの紅茶関連投稿も増え、たびたびバズも起きている。その背景には、「紅茶特化店の増加」やセブン-イレブンでの「マシーン紅茶の拡大」などがある。例えば、「ゴンチャ」は年間約50店のペースで店舗網を広げ、タリーズやスタバでは「紅茶特化店」が増加中。サンマルクも2025年7月にお茶特化の新ブランドを開始した。

 なぜ紅茶に熱視線が注がれているのか。

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年間約50店舗ペースで増加しているという「ゴンチャ」(写真は原宿神宮前店、写真提供=ゴンチャ ジャパン)

「タピオカブーム」去っても好調のゴンチャ

 2006年に台湾で誕生し、世界30カ国で2200店以上を展開するティーカフェ「ゴンチャ」。日本には2015年に進出し、都心を中心に約240店舗(2026年6月時点)を構える。

 タピオカブームで同チェーンを知った人も多いだろう。ブームが去った後、コロナ禍も重なり売り上げが低迷するも、2021年に社長に就任したサブウェイ出身の角田淳氏の手腕によりV字回復。現在は「ティーカフェ」として存在感を示している。

ブームは去ったが、「タピオカミルクティー」は今でもゴンチャの人気メニューだ(筆者撮影)

 ゴンチャの主役は「お茶」であり、コーヒーは売らない。ブームではなく、ティーカフェの「文化」を広める。そうした方針の下、お茶をさまざまなバリエーションで提供し、Z世代の女性を中心に高い人気を誇るのがゴンチャである。スタバ同様にカスタマイズがウリで、トッピングもパール(タピオカ)、ミルクフォーム、アロエ、ナタデココと豊富だ。

 毎月発売される季節限定メニューも売上増に貢献している。抹茶、マンゴー、いちごなど旬の素材を使い、ヒット商品も多い。

季節限定メニューも売上増に貢献している(写真提供=ゴンチャ ジャパン)

 2026年3月には、季節に合わせた茶葉を展開する新シリーズ「TEACRAFT(ティークラフト)」をローンチ。第1弾は「ストロベリー&ローズ ダージリン」(販売終了)、第2弾は「マスカット&ピーチ 凍頂烏龍」(5月21日~)を発売した。短期間で終売してしまうこともあり、限定商品を目当てに来店する人も少なくないそうだ。

 近年のスピーディーな出店にも注目したい。東名阪の繁華街やショッピングモール内など人流が多い場所に相次いで出店し、直近では約240店舗まで増えた。座席のあるカフェ型が約6割、スタンド型が約4割と座席のある店舗も多いが、注文はテークアウトがほとんどだ。