「Z世代」と「お茶」は好相性?

 同社によると、「お茶しよ?」と言われると「コーヒー」を想起する人は約7割にのぼる。ただ、年代によって大きな差がある。40代は83%が「コーヒー」を想起するのに対し、10~20代は54%にとどまり、39%は「紅茶」を想起するそうだ。

10~20代は、「お茶しよ?」と言われて「紅茶」を想起する人が他の年代よりも多い(同前)

「コーヒーと比較すると、お茶はフルーツとの相性も良くメニューを広げやすい。見た目も華やかです。この自由さやおもしろさが、多様な価値観を大切にする若年層にマッチしやすいのだろうと。今までは少なかったお茶専門店が増え、選択肢が増えたことで外出先でお茶を楽しむ習慣が定着しているように思います」(ゴンチャ ジャパン 最高執行責任者(COO) 酒井洵氏)

 近年はホテルやカフェでアフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」も流行しており、さまざまな種類の紅茶が飲み放題のプランも多い。国産の「和紅茶」も広がりを見せており、ペットボトルの紅茶商品も豊富に展開されている。こうした紅茶の多様性が関心のフックになっている可能性があるようだ。

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若年女性を狙い「茶業態」拡大するタリーズ

 タリーズでは、2017年に紅茶特化の新業態「タリーズコーヒー&TEA」(以下、&TEA)を開始した。現在は47店舗まで拡大し、既存のタリーズを業態転換するほか、新たに開業する店もある。最近は、「イオンモール津田沼South」や「大井町トラックス」など話題の新施設での開業が目立つ。

2025年4月に旗艦店として開業した「TULLY’S COFFEE &TEA 虎ノ門ヒルズ店」(筆者撮影)
&TEAはゆったりとした座席間隔にしている(写真は池袋 IT tower TOKYO店、写真提供=タリーズ)

「当社として、タリーズよりも出店優先度が高いわけではありません。ただデベロッパーさんから『&TEAでお願いしたい』という要望は増えています。ゆったり楽しめることを大事にしているため、タリーズよりも空間を広く取る必要があり、利益が出せるかを見極めながら出店しています」(タリーズコーヒージャパン マーケティング本部 ドリンクマーケティンググループ グループ長の本間代子氏)

 そもそも同社が紅茶特化業態を始めた背景には、顧客層として薄かった若年女性層を取り込みたい狙いがあった。タリーズでは、以前から「ロイヤルミルクティー」の評価が高く、「ドリップコーヒー」「カフェラテ」に続く不動の人気メニューとなっていた。同メニューを注文するのは若年女性が多いことから、紅茶を強化して若年女性にアプローチしようと考えたという。