――実際に一緒に過ごして、「なんだか様子が変だな」と感じる場面があったのでしょうか。
GO 日常のすべてがそうでしたね。会話はできるんですけど、話が全然噛み合わないというか、すぐに関係ない話に飛んでしまう。スーパーに買い物に行くと僕を置いてふらふらとどこかに行ってしまったり、約束の時間に家に帰ってこなかったり。
母の兄、伯父さんも家にいたんですよ。その伯父さんはアルコール依存症で、母が帰ってこないと「お前がちゃんとしてないから帰ってこない!」と私を怒鳴りつけることがありました。「僕が母親の面倒を見なければいけない」といった妙な責任感を、子どもながらに感じていました。普通の親子関係とは逆でしたね。
――お母さんの実家には、アルコール依存症の伯父さん以外の家族も暮らしていたんですか?
GO いました。おばあちゃん、母親、母親の妹とその子どもたちで、古い団地で暮らしていて。本来なら大家族で賑やかだったはずなんですけど、僕がそこに加わる頃には、もう家庭が崩壊寸前でした。
伯父さんはアルコール依存症になって、毎日お酒を飲んでは暴れる。それに耐えかねて妹家族が出ていき、おばあちゃんも身の危険を感じて一緒に出ていって。最終的に、そのカオスな家に僕と母親と、アル中の伯父さんの3人だけが残されたんです。静まり返った部屋に、伯父さんの怒鳴り声だけが響いていて地獄でしたね。
「お前ら二人とも出てけ!」と家を追い出されて母の彼氏が住むゴミ屋敷へ
――途中でその家から追い出されることになったそうですね。
GO アル中の伯父さんの暴力が日に日にひどくなって。そんな中、母親が家に帰ってこなくなったんです。「どうやら高齢者の彼氏を作って、そっちの家にずっといるらしい」と。
母が一向に帰ってこないから、伯父さんの怒りの矛先はすべて僕に向くわけですよ。「お前の母親はどこに行ったんだ!」と胸ぐらを掴まれて。最終的には「お前ら二人とも出てけ!」と言われて、僕と母親は着の身着のままで家を追い出されてしまって。
――身を寄せたのは、その高齢者彼氏の家ですか。
GO 彼氏っていうのが、別の町の古い団地の5階に住んでいる、生活保護をもらっているおじいちゃんで。母親に連れられて、その人が住んでいる団地の部屋に行ったんですけど、そこがとんでもないゴミ屋敷だったんですよ。足の踏み場もないくらい物が散乱していて、異臭が立ち込めまくっていて。
しかも、引っ越したのが真夜中だったのもあって、自分がどこの町に来たのかもちっとも分からなくて。母親は障害があるから、僕の転校手続きとか一切できないので、僕はゴミ屋敷の中に閉じこもっているか、目の前にあった公園で一人でずっと座っているかしかなくて。数カ月間、そんな感じで学校にも行けない状態が続きました。
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