加藤さんは朝の生放送の情報番組で政治、経済、スポーツ、エンタメなどあらゆるニュースを長年にわたって扱い、いまも日曜日の朝には様々な業界の最新ビジネスをわかりやすく紹介している。もはや狂犬ではない。加藤浩次という「テレビの達人」のすごみを味わうことも「アイカタ」の楽しみ方の一つである。

収録中のVTRを見る加藤浩次さん ©NHK

片岡飛鳥の演出 「神は細部に宿る」

 番組プロデューサーの末次徹はかつて「プロフェッショナル 仕事の流儀」を担当していた。言わずもがなだが、イチロー、宮﨑駿、高倉健など、“人間を描く”NHKを代表するドキュメンタリー番組だ。「片岡さんほど丁寧にディレクションする演出家を見たことがない」という。「神は細部に宿る(God is in the details.)」という言葉があるが、片岡飛鳥さんという演出家はそれにぴったりだ。

 テレビの収録でよく使われる道具に「カンペ」というものがある。スケッチブックが一般的だが、片岡さんはホワイトボードを愛用している。番組を進行する加藤さんへ細かなニュアンスを指示出しする。書いては消し、書いては消す。ひたすらに繰り返す。さらに休憩時には番組の目指すゴールやVTRのストーリーのディテールを加藤さんに丁寧に打ち込む。二人は決して目を合わせることはないが、加藤さんはその指示に小さく頷いている。阿吽の呼吸がそこにはある。

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収録の合間に打ち合わせをする2人 ©NHK

「『アイカタ』という番組のベースには加藤浩次さんと片岡飛鳥さんの信頼関係がある。そこは誰も入っていけない領域のようにすら思う」と末次プロデューサーは話す。

 加藤浩次さんは今年、銀婚式を迎えるという。結婚という人生の節目を片岡さんにドキュメントしてもらってから25年の月日が流れた。

「加藤さんには妻というアイカタもいる、極楽とんぼというもっと長く連れ添っているアイカタもいる。たぶん僕のこともアイカタと思ってくれている時もあると思う。そう考えるとアイカタがたくさんいる幸せな人だなと思っています」

 取材の最後に片岡さんが小声で少し照れ臭そうに話した。

片岡飛鳥さん愛用のホワイトボード ©NHK

 あの人とこの人が組むと必ず面白いモノが生まれる。「アイカタ」という番組は二人の男の絆が生み出した番組なのかもしれない。

『アイカタ~大切な人の【イイところ】撮ってきてください~』 シーズン2

誰よりも信頼できる“アイカタ”だからこそ撮れる“半径3mの幸せ”のドキュメントバラエティー
エバース、春風亭一之輔も登場! MC加藤浩次×サブMC近藤春菜
初回6月30日(火)夜11:00-11:29 毎週放送 NHK ONEで同時・見逃し配信予定

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