韓国で恋愛映画としては異例の大ヒットを記録した『サヨナラの引力』に主演したク・ギョファン。Netflixのドラマ「誰だって無価値な自分と闘っている」ではうだつの上がらぬ映画監督、映画『脱走』では北朝鮮のエリート軍人など、個性的な役どころの多かった彼が、今回初めて正統派のラブストーリーに挑み新たな魅力を見せている。童顔と、一度聞いたら忘れられない声、そして演技の引き出しの多さで、近年韓国エンタメ界でなくてはならない存在となったク・ギョファンに話を聞いた。

ク・ギョファン

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一人ひとりの想いで完成されていく映画

——ク・ギョファンさんは本当にいつも演技が素晴らしく、『サヨナラの引力』も堪能しました。多彩なフィルモグラフィーの中で、おそらく本格的な恋愛映画に挑戦したのはこれが初めてだと思いますが、出演を決めた理由を教えてください。

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『サヨナラの引力』© 2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED. 配給会:⽇活/KDDI

 色々な理由があるんですけれども、まずはキム・ドヨン監督と、そしてムン・ガヨンさんと一緒に仕事をしてみたいと思ったことがとても大きいです。僕はこのお二人のファンだったんですね。それからシナリオを読んだ時に、この作品の主人公は僕たちだけでなく、観ている皆さんも主人公なんだなと思ったんです。ですので、この映画を、このストーリーを、観客の方々の内なる声と共に完成させていきたい。そんな思いがあったので出演を決めました。もう少しわかりやすく言えば、誰もが夢というものを持っていますし、また愛という感情について知っていますから、このストーリーには皆さん深く共感することが出来るだろう、と思ったんですね。そういう意味で、この映画の主人公は私が演じたウノと、ムン・ガヨンさんが演じたジョンウォンではありますが、観る人もやっぱり主人公だと思うんです。

——なるほど。観客が映画の中に入り込み、まるで自分の恋を追体験するような感覚になれる、ということでしょうか?

 そうですね。韓国ではこの『サヨナラの引力』をご覧になった多くの方々から、それぞれの物語や想い出などが寄せられたんですよ。一人ひとりの想いによって、映画が本当に完成されていくという、その過程を見たような気持ちになりました。ですから日本の観客の皆さんが、この映画をご覧になってどんなところに心惹かれたのか、また日本の方々はどのような物語をお持ちなのか、ということがとても気になります。