ヨーロッパでは、基本的に王制は長子優先継承へと変化している。スウェーデンが1980年に王位継承法を改正して男女の区分のない長子優先継承へと変化し、オランダも1983年に王位継承法を改正、ノルウェーは1990年に憲法を改正、ベルギーは1991年に議会が長子優先継承とすることを決定して憲法を改正。デンマークは2009年に国民投票が行われ85%の賛成票をもって長子優先継承に変更となった。イギリスも2013年に長子優先継承に変更している。

愛子さまと同い年のエリザベート王女が“次期国王”に

 先日、天皇と皇后がオランダとベルギーを訪問したが、オランダでは22歳のカタリナ王女が、ベルギーでは24歳のエリザベート王女が彼らを迎えた。ともに次期国王である。特に、エリザベート王女は愛子内親王と同い年、しかも4人きょうだいで弟たちがいても長子優先のために王位継承順位が1位である。ちなみに、ポルトガルの隣のスペインは男子優先長子継承ではあるが、現在の国王のフェリペ6世には男子がいないため、20歳のレオノール王女が王位継承順位1位であり、スペインも次世代は女性が継承する。つまり、愛子内親王と同じ次世代のヨーロッパでは女王の時代になるのである。

ベルギーのメルスブルク空軍基地に到着し、エリザベート王女の出迎えを受けられる天皇皇后両陛下(6月20日) ©時事通信社

 そうすると、こうしたヨーロッパの世界からすると、なぜ愛子内親王は天皇になれないのか、不思議でならないのだろう。しかも、愛子内親王が近年、国民的な人気を得ていることも知っていると、さらにそうした形で法改正が行われないのか、気になって仕方がないようである。長子優先継承とならないのはなぜか。

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日本の“男系男子に限定”は、不思議な目で見られている

 2024年、国連の女性差別撤廃委員会が、男系男子のみが皇位を継承すると定めた日本の皇室典範を改正するよう勧告する最終見解をまとめたのも、こうした流れだろう。とにかく日本の男系男子に限定するあり方は、世界から不思議な目で見られている。

天皇皇后両陛下と並ぶオランダのマキシマ王妃、将来の女王であるカタリナ=アマリア王女(6月17日) ©ANP/時事通信フォト

(2)なぜ政府自民党はそれほどまでに頑なに女性を天皇にしたがらないのか、の質問もそれに関係するだろう。なぜ政府自民党はそれほどまでに女性天皇を認めようとしないのか。先の国連の勧告でも、当時の林芳正官房長官が会見で「大変遺憾だ」と述べて強く抗議するとともに、削除の申し入れを行うことに言及していた。かなり強い反発である。こうした態度を取るのはなぜなのか、気になるのだろう。