「本田さんが言うと成立する」「面白いじゃないですか」
A:ある意味、私たちは100年後に出会うような解説を先取りして見てしまったのかもしれません。解説の新しい扉を開いた。型にはまった、ありきたりで陳腐な解説をしない、新しいことをやろうとしている。面白いじゃないですか、みんな笑ってますし。
B:(韓国の)チェ・ヨンス監督とちょっと似てますよね。あの人もそういうところあるので。ただチェ・ヨンス監督とて、観客席で美女が映った時に、「あれは誰?」みたいなことはやらないんです。でも本田さんはやる。「(あの女性は)誰?」って。
A:ああいう発言、準備する段階でチェックされていたら、やっちゃダメなやつ認定ですよね。
B:でも、ああいうのもアリなんですよ。これは「スピーカー(発言者本人のキャラクターと認知度)の違い」なんです。私が同じことを言ったら、私は終わりです。世界中から石を投げられます。でも本田さんが言うと成立する。本田さんは、いわばパク・チソンやイ・ヨンピョ*が言ってるようなものなんです。「ああ、そういうやり方もあるんだ」と面白がられる、新鮮に映る。同じ言葉でも、誰が言うかで全く変わる。それがまさにスピーカーの差です。
A:日本のレジェンドって、中田英寿さんもそうですし本田さんもそうですけど、引退後のキャラクターがすごく意外性があって独特ですよね。
B:ええ。彼らの生き方自体、予想を裏切る独特な部分がある。キャラクターが独特ですよね。
A:日本の文化には、そういうものを受け入れる土壌もあるように思います。面白いです。
*パク・チソン=元韓国代表。イングランドの強豪マンチェスター・ユナイテッドでプレー、アジア人初の欧州チャンピオンズリーグ決勝出場、プレミアリーグ優勝などを達成
*イ・ヨンピョ=元韓国代表。オランダの名門PSVアイントホーフェンなどでプレー、2005年欧州チャンピオンズリーグではチームのベスト4に貢献
なぜ筆者のポストがバズったのかは、実のところよく分からない。筆者は「ゴリゴリの固定観念に凝り固まりがちな韓国メディアが、本田圭佑の自由っぷりに驚き、慌てて連絡してきた」「こっちは余裕綽々で返した」という、ちょっとした笑い話を投じたつもりだった。
ただ、確かに本田圭佑の解説は「未来」なのかもしれないなとも思う。今大会はハイドレーションブレイクの導入により、90分の試合を4分割、という絵も見ているわけだし。未来を見る大会、という位置づけの中に本田圭佑もいる。むしろ韓国のサッカーファンたちは、日本以上にカッコよく話をまとめていたのだった。
