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「どこかで歯車が狂った」
「あの時、猪木さんは会社を健全化させようとして、最初は馬場さんも賛同していたんですよ。なんで俺がそれを知っているかっていうと、俺は猪木さんの付き人をやってたでしょ。猪木さんと馬場さんはメインイベントが終わると最初に宿舎に帰って、風呂も一番に入って、付き人である俺と佐藤昭雄がそれぞれ背中を流すわけだけど、そこで猪木さんと馬場さんがそういう話をしていたんですよ。べつに俺らは聞き耳を立ててたわけじゃないけど、どうしても耳に入ってくる。だから、二人が会社改革についてよく相談していたのも知ってたんです。
でも、どこかで歯車が狂って、途中からみんな日プロ体制派に引っ張られて、猪木さんだけが貧乏くじを引くことになった。そうなると選手はほとんど馬場派だから、“罪”はすべて猪木さんに被せられたんだよね」
結局、日プロは「社内改革と称し、会社乗っ取りを謀った」として、役員会で猪木の除名処分を決定。一説には、猪木が突き止めた使途不明金は、「行き先が知られてはならないカネ」であったと言われている。それをうやむやにするために、上層部は猪木に乗っ取りの汚名を着せ、永久追放することにしたのだ。