アナウンサーを目指して毎日必死の面接対策
ーーアナウンサーになるという夢をかなえるために、どのようなことから始められたのでしょうか。
関森 まずはアナウンススクールへ通い始めました。アナウンサー試験は一般企業の採用試験とは違い、想像していた以上にアドリブ力が求められる世界でした。スクールでも海や山の写真を見せられて「1分で情景描写をしてください」と言われたり、ラーメンのどんぶりとお箸を渡されて「食レポをしてください」と求められたりするんです。さらに、漢字一文字をテーマに、その場で1分間スピーチをする試験もありました。
実際の採用試験でも同じような課題が多かったので、授業以外にも一人でカラオケボックスへ通い、滑舌の練習や面接対策を繰り返していました。どんな課題にも落ち着いて対応できるよう、毎日必死でした。
ーー想像していた以上に特殊な試験だったのですね。実際に採用試験を受けるようになってから、「想像していた世界とは違う」と感じることもあったのでしょうか。
関森 アナウンススクールで試験に向けた練習を重ねることも大切でしたが、それだけでは通用しないことに気付かされたんです。集団面接では、他の受験者のお話を聞く機会がありました。スポーツで全国大会に出場していたり、学生時代に一つの分野を極めていたり、本当に魅力的なエピソードを持っている方ばかりで……。
私は子どもの頃からピアノを続けていましたが、特別に何かを極めたわけではありませんでした。「自分には何があるんだろう」と考えることが増えていきました。
「努力だけは誰にも負けたくない」
ーー実際に面接を重ねる中で、ご自身の力不足を感じる場面もあったのですね。
関森 そうですね。同じアナウンススクールには、綺麗で高学歴、語学も堪能な方がたくさんいました。その方たちは自然と人を惹きつける魅力があって、次々とアナウンサーとして内定を獲得していく姿を見て、「私は何を武器に戦えばいいんだろう」と何度も考えました。
私はもともと容姿に自信があったわけでもなく、コミュニケーションも得意ではありませんでした。これといった特技もありませんでしたが、「努力だけは誰にも負けたくない」という思いで、毎日面接の練習を重ねていたんです。
だからこそ、自分にできることはすべてやろうと考えていました。長野県のケーブルテレビ局の試験では、その土地のことを少しでも知ろうと前日から現地へ入り、ご当地グルメを食べたり、街を歩いたりしながら、「何を聞かれても答えられるように」と準備をして面接に臨みました。
それでも結果は最終選考で不採用でした。何社受けても内定はいただけず、「私だけ何も持っていないのかもしれない」と思うようになり、少しずつ自信を失っていきました。
