『アッコにおまかせ!』最終回で語った“夢”

 乱暴のようでいて臆病。怒りっぽいようで泣いてばかりいる。豪放磊落のようでまわりを気にしてばかりいる。大胆なようで気が小さい。強いけど弱い――。

 和田アキ子にはいろいろな二面性がある。どうやら後者が本当の和田アキ子のようだが、パブリックイメージは前者が近い。たぶん、どちらも本当なのだろう。その中で、和田は世間の無理解に苦しみつつ、前者のイメージも大切にしてきた。子宮を摘出したときでさえ、イメージを守るために人前では「元気です!」と振る舞ったが、家に帰っては泣いていた。テレビの前の視聴者は、和田が守り続けた“和田アキ子”という看板、イメージを見ていた可能性がある。

「男らしい」「女らしい」という言葉は、最近ではめっきり使われなくなったが、男っぽさと女らしさが混在していたのが和田アキ子だった。これも二面性だ。

ADVERTISEMENT

「男は男らしく、女は女らしく、とはっきり線が引かれた時代。規格はずれの少女だった私に、歌を歌って生きる道が提示されたことは、ほとんど奇跡に近い幸運だった」(『5年目のハイヒール』)

 実に60年近くにわたってテレビの中で活躍し続けた稀代のマルチタレント。だけど、いつでも支えになったのはやっぱり歌だった。歌があったからデビューできたし、歌が支えてくれていたから、どんな仕事でもできたのかもしれない。

『アッコにおまかせ!』最終回のエンディングでは「まだまだ私にはやりたいこともあって、歌ももっと勉強して皆さんにも褒めていただきたいし、いろんな人と知り合って、また新しく番組で皆さんに会えることを願っております」と力をこめた。ここでも歌についてふれている。

 これからもファンのために歌い続けていくのは間違いない。和田アキ子という看板も、きっと下ろすことはないのだろう。

「一歩、表に出たら和田アキ子なんです。和田アキ子、なんぼのもんじゃい。まだまだ戦いますから」(日本テレビ『おしゃれクリップ』2026年3月29日放送)

最初から記事を読む 「日本一の女ヤクザになったる」“ミナミのアコ”と呼ばれ、子分は20人以上…“壮絶すぎる幼少期”を経て、和田アキ子(76)が大御所になれた「納得の理由」