「痩せたらよくなるよ」と言われたのに、病院に行かなくなったワケ
――当時、治療は受けていたのでしょうか?
やせるくん はい。家の近くに糖尿病専門の病院があったので、そこに通っていました。先生からは、「太りすぎが原因の糖尿病だから痩せたらよくなるよ」と言われて、飲み薬で治療していましたね。
でも、薬を飲んでも、頑張って健康的な生活を意識しても、ほんの少し体重が減るだけ。なのに、ちょっとでも気を抜くと、すぐにもとに戻ってしまう。しばらく通い続けても、体重は140kgから変わりませんでした。
あまりにも変化が見られないから、言いづらいんですけど通院もだんだんしなくなっちゃって……。
――食事量は変化しましたか?
やせるくん 糖尿病と言われてからも、ほとんど変わりませんでした。痩せたい気持ちもあるし、このままじゃまずいって気持ちもあるんです。
でもそれ以上に、「食べたい」という気持ちが強くて。「食べられないくらいだったら、どうなってもいいや」って自暴自棄になって食べ続けてましたね。
「恋の力が糖尿病に勝ちました」ダイエットを決意した意外なきっかけ
――糖尿病になっても食べるのをやめられなかったと。では、いったい何がきっかけで減量に成功したのでしょうか?
やせるくん 恋、ですね。恋の力が糖尿病に勝ちました。
――恋!
やせるくん 20歳のとき、初めて好きな子に告白したんですよ。相手は、高校の頃から仲が良かった女の子です。その頃から、140kgある僕とも普通に接してくれて。一緒にご飯を食べに行ったりもしていました。
向こうは僕のことを、友達というか、マスコットのような感覚で見ていたのだと思いますが。
撮影=鈴木七絵/文藝春秋
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