本当の感情が出た、女性問題の質問
交際中に報じられた郷の女性問題について言い争いがあったのかとレポーターが尋ねると、聖子は視線を落とし、唇を震わせるように動かし、目を瞑った。目を開けて首を横にふると、一度しゃくりあげ、鼻をおさえて泣きそうになるのを堪える。涙声で「そういうことはありません」と額に手を当てた。この会見で彼女が裏切られたことへの苦しさや悲しさなど本当の感情を見せたのは、この時ではないだろうか。
会見前の時点で破局の原因と見られていたのは、妻となる人には家庭を守って欲しいと公言していた郷の結婚観と、歌や芝居を諦めきれない聖子のすれ違いだった。
「自分はそれ(家庭に入ること)ができない状況にあったというか、状況を作ってしまったんで、最終的には彼のためには、よくないことじゃないかなと思った」
破局の理由という重大な部分について、聖子は一転して淡々とした口調で、表情をほとんど変えることなく語った。「自分ができなかった」という時は視線を落とし、「彼のため」と話す時は目線を上げる視線の動きは、自ら身を引いた献身的な印象を与えた。
しかしこのエモーショナルな会見のわずか10日後、聖子は「神田さんと素敵な交際を続けていきたい」と神田正輝との交際について発言し、世間を驚かせた。その1カ月後には公式に交際を発表している。
さらに人々を驚かせたのは、後に郷が、聖子との別れの話し合いはこの時点で行われておらず根耳に水だったと話したことだった。
郷は「サンデー毎日」の樹木希林との対談で、「もし今度、生まれ変わってきた時は……」という発言を「僕はああいうことは聞いてないんですよ」と語り、それどころか聖子が会見を開くまで、「フラレるまで気がつかないんだから……。彼女が“別れる”という記者会見するまでネ」と語っているのだ。
双方の言い分は真っ向から食い違ったままだった。
それを知って改めて破局会見を見直すと、聖子が演出した「悲劇のヒロイン」の見事さをあらためて思い知らされる。
その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

