日本のアウトドア文化を変えた

 その際、コールマンが日本のキャンプ文化に与えた影響は、道具の普及だけではない。キャンプ場での過ごし方そのものも変えた。

「それまで日本のアウトドアでのレジャーは、レジャーシートを敷いて、みんなで車座になって食べるというものでした。そこにツーバーナーなどを使って調理し、テーブルと椅子で食べるという文化を紹介したのはコールマンが最初と認識しています」(根本さん、以下同)

 コールマンはこの頃、テントなどのキャンプ用品だけでなく、意外なところでも注目を浴びた。

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「ちょうどその時期に、ダイエーさんがカンザスビーフを日本で初めて大きく仕入れて売り出したんです。コールマンの本社はカンザス州のウイチタなんですが、そこを引っ掛けたのか、うちのツーバーナーをダイエーさんが一気に並行輸入してくれて。それもすごいインパクトが大きかった」

コールマンのこれまでを語ってくれた根本さん ©深野未季/文藝春秋

 1997年ごろにピークを打ったキャンプブームは、その後しばらく低迷する。再び関心が高まったのは、2000年代後半だ。「山ガール」ブーム、リーマンショック後の手軽なレジャー需要、そして2011年の東日本大震災がきっかけだった。

「当時は震災時にキャンプ用具が役に立ったという記事がいっぱい報じられました。クーラーボックスは冷蔵庫の代わりになりますし、ランタンは明かりに、テントは避難場所になります。今までアウトドアに興味がなかった方が、防災用品としてアウトドア専門店に足を運ぶようになりました」

 そして2010年代にはお笑い芸人ヒロシやアニメ『ゆるキャン△』などの影響でソロキャンプブームがやってくる。