テントでもBBQコンロでもない、現在の「意外な売れ筋」とは?
根本さんによればアメリカではソロキャンプというのは珍しく「1人でやるキャンプだと意味は分かってくれるんですが『でも、何が楽しいの? アメリカではやらないよ』と言われます(笑)」という。
近年で最も大きかったのが、新型コロナウイルスの流行によるキャンプブームだ。キャンプはソーシャルディスタンスが取れる、人と近づかなくていいレジャーとして一気に注目を浴びた。
「コロナの時にはテントが一番売れました。しかも値段の高い高価格帯から売れていったんです。2022年を過ぎたあたりからはテントの在庫が足りなくなり危機感を持ちました。ただ、うち以上に危機感を持ったのが小売店さんで『来年分の発注もしていいですか』となってきたんです。
結果的には供給過多になってしまって、今でもテントの在庫が残っています。結局テントは基本的に各家庭に1個あればいいので(笑)」
現在、コロナで盛り上がったキャンプブームは一旦落ち着いている。その状況を根本さんは次のように分析する。
「コロナ禍にキャンプに参加された方の中には、今まで興味なかったのにコロナで『これしかレジャーがないから』と買われた方もいたのではないでしょうか。そうした方の場合、やっても多分、続かない。こうしたブームで残る人は全体の10%と言われていて、残りの8割、9割の方は離れていってしまったのだと思います。一時期はキャンプ場が駐車場のようになるほど混んでいましたが、今は予約も取りやすく、経験者の方にとっては楽しみやすくなったと聞きます」
ブームが去ったというより、熱狂の後に「本当のキャンプ好き」が残ったと言えるのかもしれない。
コールマンの売れ筋商品も大きく変化している。ここ数年、好調なのは寝る時に使う「ハイピーク」というマットレス商品だという。厚さは約10センチ、空気を抜けば丸めて持ち運べる自動膨張式のマットだ。
「もともとはキャンプ用として開発したものですが、あまりに寝心地が良いので、単身者の方であったり、来客用のマットとして家での需要が増えているようです。ここ最近は安眠への需要も高まっていますよね。1万円を超えるようなマットですけれど、うちのランキングの上位に入る人気商品です。さらに猛暑対策で自転車のカゴに入れられる小型のクーラーボックスやシェードの売上が一気に伸びてきています」
コールマンは暮らしの中で使う室内用ランプからスタートし、軍需品、そしてキャンプ用品へと展開していった。そして今、そのキャンプ用品が機能性の高さから再び暮らしの中へと戻ろうとしている。
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