チェルシー そうそう。だから私も、中学のときは「恋愛対象外の自分が好かれるわけない」と思ってました。理由はやっぱり「縮れ毛、肌が茶色、デカい」なんですよ。

 当時の私は『nicola』モデルの古畑星夏ちゃんの大ファンだったんですけど、縮れ毛の私には星夏ちゃんの“重ためのぱっつん前髪”は絶対ムリで。それに、中学生女子の大半がやってた“触角”(顔の横に長めの髪を垂らすヘアスタイル)もできない。あと私は身長167センチで、好きな男子よりも自分のほうが背が高いのも悩みでした。そもそも外見が「普通の女子」じゃないんだから、男子に相手にされるわけない、と。

アリシア 他の同級生と同じスタートラインに並べなくて、自分だけ2歩ぐらい後ろにいる感覚だよね。

ADVERTISEMENT

 それで中学時代はモテないことに焦りすぎて「黒人ハーフ 彼氏できない」で検索したんですよ。そしたらYahoo!知恵袋に同じ相談が出てきて。「ほら、こういう相談もあるし、やっぱり黒人ハーフはモテないじゃん」と、確信を深めていきました。

高校生の頃の制服ディズニー姿

──お2人が「自分はダメだ」という思いから抜けたのはいつ頃ですか。

チェルシー 都立国際高校に入ってからです。アリシアにも会えたし、いろんなミックスルーツの子がいて、初めて「自分だけが異端じゃない」と思えました。

 あと、校則がわりと自由だったので、縮毛矯正やメイクを始めたんです。自分の肩にストレートヘアが流れたときは、めちゃくちゃ感動しました。

アリシア 縮毛矯正は私も高1でやりました。私たちが仲良くなったのもメイクやファッションなんです。見た目の悩みを話せる初めての友達だったから「髪どうしてる? ファンデとかリップは何使ってる?」と情報交換して。

黒人ハーフ女子を恋愛対象の枠にいれてくれる男性が少ない

──いろんなルーツの人がいる空間で、やっと気が楽に?

お互いが見た目の悩みを話せる初めての友だちだった

アリシア そうですね。生徒が皆それぞれ自我が強く、「普通」という概念がなく、生活しやすくなりました。

──悩んでいたモテ問題の進展はありましたか。

アリシア それが高校でもあまり変わらなくて「もしや、モテないのは黒人ハーフのせいじゃなかったのでは……」と気づきました(笑)。それでも大学生、社会人になり、いろんな男性と知り合う中で「日本は黒人ハーフ女子の受け入れ枠がすごく狭い」とあらためて実感しました。