──受け入れ枠。
チェルシー 恋愛対象として私たちを受け入れてくれる男性の“枠”ですね。私たちはずっと日本育ちで、周りにいた男性も日本人なので、好きになるのも日本人男子なんですよ。理想をいえば、柳楽優弥さんみたいなシュッとした顔が好きなんです。でも……。
──日本人にモテない?
チェルシー モテないですし、それ以前に「恋愛対象の選択肢に入ってないのでは」と感じることが多いですね。
アリシア ときどき「黒人も恋愛対象なの?」と聞かれますが、私もチェルシーも、黒人男性は「パパ」にしか見えないんですよ。だからこれまで好きになったのはだいたい日本人でした。
でも、いわゆる“純ジャパ”の女友達と私が初対面の男性たちと食事するときとかも、自分だけ“異質”に見られてるなという感覚があるんですよ。
チェルシー わかる。恋愛対象じゃなく、別枠として扱われるよね。
──「かわいい」とか「好き」以前に、別の枠に入れられてしまう?
アリシア そうなんですよ。初対面の男性からは、会話の最初にほぼ間違いなく「どこのハーフ?」と聞かれます。それ自体は別にいいんですけど「両親の国籍は? 日本育ち? 話せる言語は? 外国経験は?」とか次々に聞かれると、「あ、今日も私は“異文化コミュニケーション枠”か」と思っちゃう。
チェルシー で、いったん“異文化枠”にされると、私たちは延々と質問に答え続けることになる。「私だけが個人情報をダダもれにしてる……」と思うこともあります。
アリシア しかも“異文化枠”から恋愛に発展することはほとんどない。初めから1人の人間、1人の女性として興味を持ってくれる人は本当に貴重で、宝探ししてるみたいな感じです。
「私たちは日本人男子が好きなのに向こうはそう見てくれない。しかも理由が『なんとなく』」
──それがSNSでの「日本人男性は黒人ハーフを性的に見れない件」という動画につながってるんですね。
アリシア その話題はちょっと前に、日本に住む黒人ハーフ女子界隈で盛り上がったんですよ。性的に見れない理由がなんとも微妙で「人種差別じゃなく、なんとなく」らしくて。
チェルシー 「なんとなく」はこっちとしても非常に気まずいんですよね。私たちは日本人男子が好きなのに向こうはそう見てくれない、しかも理由が「なんとなく」だと、手の打ちようがなくて「困るなぁ」と。

