創業から26年目で、新たに「本店」をオープン

 はなまるうどんがさらなる原点回帰、香川県での存在感を高めるために出した答えは、これまでのプロジェクトの総決算ともいえる本店(はなまるうどんTKMT高松本店)の開設であった。

はなまるうどん TKMT高松本店(筆者撮影)

 2026年7月17日にオープンしたばかりのこの店には、うどんメニューだけでなく定食・丼物など、ご飯もののメニューが数多く並ぶ。なかでもカレーは、パート勤務から1号店の店長まで勤め上げた武市信子さんのレシピに基づいたもので、よく「実家カレー系の最高峰」と評される逸品だ。

 肉店で評判だったバラ肉を使った「一本豚角煮定食」、うどん出汁を使った親子丼などもメニュ-入りしており、自社の各ブランドの成功例を取り入れた「ご飯ものも得意なうどん店」といったところか。うどん店特有のカウンターはなく、広々としたキッズスペースを有するなど、ファミリー向けのふだん使いを意識したような店づくりとなっている。

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うどん以外のメニューが充実しており、文字通りこれまでの総決算ともいえる店舗だ(筆者撮影)

 そして、看板には高松市のシティプロモーションで使われる「TKMT」の文字が大きく躍る。丸亀製麺が丸亀市と協定を結んだのに対して、はなまるうどんは本社移転後に高松市と包括連携協定を結んでいる。昨年10月の締結式には大西秀人・高松市長が、本店オープンのお披露目会には副市長が出席し、どちらも高松市との蜜月ぶりがうかがえた。

 創業から四半世紀以上が経過したいま、香川で「本店」と銘打つ店舗を開設した狙いについて、前田社長は「(うどん店としての)新しい価値の創造」と語る。

 例えば、香川県にある個人経営のうどん店は、多くが午前中から昼過ぎに閉店してしまう。TKMT本店は多様なメニューを取り揃えて21時30分まで営業しているため、朝から「うどんツアー」で各店を巡る観光客が、15時以降に立ち寄る店舗としての需要を考えているという。