3歳から15年間、カズハが本気で向き合ったもの

 本名は中村一葉。大阪府出身で、人生を変える出会いは3歳の頃。母の勧めで、クラシックバレエを始めた。デビュー前のインタビューで、彼女は踊り始めたきっかけを、こう振り返っている。

「最初は私が習いたいと言ったわけではなかったんです。母が家の近所にあったバレエスタジオに私を入れて、自分でもよくわからないうちに習い始めました」

LE SSERAFIM公式インスタグラムより

 その後、引っ越し先の名門バレエスクールで、クラシックバレエとコンテンポラリーダンスの本格的な訓練を受けるように。“よくわからないうちに”始めたバレエは、やがて「本格的な夢」へと変わっていく。コンクールに出るようになってからプロのバレリーナの存在を知り、「私もプロとして踊りたい」と思うようになったという。

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 数々のコンクールで結果を残し、2020年にはオランダの名門・オランダ国立バレエアカデミーへ留学。プロのバレリーナへの道は、客観的に見ても現実的なものになっていた。3歳から数えて15年。幼少期と青春のほとんどすべてを、カズハはバレエに注いできたのだ。

「これは、本当に私が叶えたい夢なのだろうか」

 コンクールでの高評価に、海外留学。順調に見えたバレリーナへの道。しかしカズハの心には、静かな問いが芽生えていた。

「バレエを続けながら、今後の人生でバレエだけをすることについて、ずいぶん悩んでいました」

「(バレエが)本当に私がやりたい夢なのか、という思いもずっとあって」

 これはひたむきな努力の末に、やっと成功のドアの前に立てた時、ふと抱いてしまう“冷静な”疑問だったのかもしれない。バレエだけに人生を捧げることへの迷いは、やがて「もっといろいろな表現ができる場があるのでは?」という問いへと形を変えていく。その探求心の先にあったのが、K-POPだった。

18歳でデビューした ©時事通信社

新しい夢のきっかけ

 カズハがK-POPに惹かれたきっかけはBLACKPINKだったという。留学前、YouTubeで偶然『BOOMBAYAH』のミュージックビデオを観て、衝撃を受けた。さらにBLACKPINKが大阪でコンサートを開いた際には、実際に足を運んでいる。

「実際にステージを観た時、感動的で涙が出ました。今までバレエの舞台はたくさん観ましたけど、バレエの舞台とはちがう感じでかっこよかったです。その時、私もあんなステージに立てたらいいなと思いました」

 この原体験が、のちにLE SSERAFIM*という「恐れず前に進む」グループへとつながっていくのは、必然だったのだろう。
*I'M FEARLESS=「私は恐れない」のアナグラム