2019年8月10日に66歳で獄中死したジェフリー・エプスタイン元被告。未成年の少女たちに金銭を渡し、性行為の相手をさせていたとして児童買春などの罪で起訴された人物だ。資産家のエプスタインは各界のVIPとも交流を深めていたことから、その死の後も波紋を広げている。
エプスタイン、そして恋人であり共犯の女性ギレーヌ・マクスウェル受刑者が未成年の少女に加害するまでの“手口”とは……。
事件を追ったジュリー・K・ブラウン記者による全米ベストセラー『ジェフリー・エプスタイン 億万長者の顔をした怪物』(訳 依田光江/ハーパーコリンズ・ジャパン、2022年刊行)より、一部を抜粋して紹介する。(全4回の1回目)
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1990年代に入ると、エプスタインの財産は莫大な額になり、その金を使ってニューヨークなどの芸術学校で若い女性に触手を伸ばすようになった。
表に出た範囲で最初の未成年の被害者は、エプスタイン自身もかつて子どものころに訪れた、ミシガン州北部のインターロッケンでおこなわれたサマー・アートキャンプの参加者だった。
エプスタインは奨学金を寄付し、キャンパス内にロッジを建て、女優のフェリシティ・ハフマンやミュージシャンのノラ・ジョーンズ、ジュエル、ジョシュ・グローバンなど、キャンプの卒業生のためのイベントを開催した。
歌手を目指していた13歳の少女
エプスタインもギレーヌ・マクスウェルも、ときおりこのロッジに滞在していた。1994年、エプスタインとマクスウェルは、歌手を目指していた13歳の少女と知り合う。
少女の母親は、2011年にデイリー・メール紙のインタビューで、うちの娘は年齢よりもずっと幼く見えたからエプスタインのターゲットになったのだろうと語っている。
「娘はみんなから9歳か10歳だと思われていたんです」。少女は、クラシック音楽の指揮者だった父親を亡くしたばかりで、まだ悲しみとつらさのなかにいた。
アートキャンプの運営側は、エプスタインについての苦情は受けたことがないとの表明を変えておらず、現在はカリフォルニアに住んでいるこの女性は公に発言していない。
