「私たちは地元密着の製粉と製麺の小さな会社です。1958年に即席麺(インスタントラーメン)が発売されましたが、当時は大都市圏でしか流通してなくて。食べたいなぁ、じゃあ作ろうと、65年に地元で売り出したのが、キリンラーメンなんです」
と、小笠原製粉専務の小笠原充勇(みつお)さんは語る。今では西三河地方のソウルフードとも称されるが、一度は消費が落ち込み生産中止になった。
「復活の要望に押されて、地元の5店舗ほどで限定販売をしていたのですが、各地から“うちでも扱わせてほしい”という声が寄せられて。2010年に改めて全国展開に踏み切りました。復活の際に地元への貢献の意味も込めて、麺の小麦や大豆などを国産に切り替えましたが、オリジナルのスープは発売当初から変わっていません。正直、復活当初の生産量では赤字でした」
ペンギンやカピバラなど、各地でアニマル名のコラボ商品も次々生まれ、全国的に人気を得たキリンラーメンが、この秋名称をキリマルラーメンと改める。
「皆さんに愛されて復活したラーメンですので、新名称は公募で決めました。この6月に募集をしたところ1万753通も来ました。キリン+アニマルシリーズでキリマル。次の50年も、愛されるように頑張っていきたいです」
INFORMATION
小笠原製粉株式会社
http://ogasawara-seifun.jp/