弁護士の友人に「精子をもらえないか」と打診
――ちなみに精子バンクは、相手のステータスなどで精子の値段に違いが生じるわけですか。
こりんご そうです。でも、本当のところは正直わからないじゃないですか。当時も精子バンクのインフォメーション詐欺があって、高い値段で精子を売ってたけど、実はその精子提供者の学歴が大卒じゃなかったみたいなニュースを見ていたので、だったら生身の、現実の知り合いのほうがよっぽどいいだろうと思って、友だちに頼んだんですよ。
――男性の友人に「精子をもらえないか」と打診したってことですか?
こりんご そうです。ちょうどその時期にグリーンカードを取得できたこともあって、シングルマザーとしても生活できるかなっていうこともあり、ダンス仲間のお友だちに頼んでみたんですね。
――そのダンス仲間の精子を望んだ理由は?
こりんご 彼は弁護士だったんですよ。だから精子をもらうときにも「親権は放棄します」みたいな契約書も作ってくれるかなって期待もあったし、顔も良かったし賢いし、これはいい精子に違いないと思って。
――彼の反応はいかがでしたか。
こりんご もう彼に延々諭されまして。「今後、この人の子どもが欲しいと本気で思える相手が出てきたらどうするんだ」とか、「僕の精子を使って生まれた子が、いくら僕と関係のない間柄とはいえ、その子が非行にでも走ったら僕は心が痛むよ」とか。
――その彼とは恋愛関係ではなかったということですが、受精はどうするつもりだったんですか?
こりんご 性行為じゃなくて、シリンジを使って、彼に出してもらった精子を自分で注入しようと思っていて。というのも、そのシリンジ法で妊娠したシングルマザーの友だちがいたので、話が進んだら私もそれでいこうと思ってたんです。
でも、弁護士の彼とはなかなか話が進展しなくて、そのうちに今のパートナーと出会ったんですね。
シングルマザー計画は並行しつつ交際をスタート
――どう出会ったのでしょう。
こりんご オンラインデーティングです。彼もドラマーで私もドラマーだったので、「アジア人の女の子ドラマー」というところで興味を持ったみたいです。
私は40になっていて、彼はひとつ下の39。「しまった、こんなときに出会ってしまった」って感じだったんですけど(笑)。
でもいつまで彼と続くかも分からないので、シングルマザー計画は並行しつつ、ロンリーな街ニューヨークでボーイフレンドがいないよりはいた方がいいし、とりあえず悪い人ではなかったので、彼とお付き合いするようになりました。
あと、そもそもニューヨークの男性って、コミットするのを嫌がる人が多いんですよ。
――結婚を嫌がるってことですか。
