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「ご遺族様に少しでも……、ううう…」
「分かんない、ううう……。記憶がすっぽり抜けている。どう言えばいいか分からない。自分には想像して同じ苦しみも味わえない。ご遺族様に少しでも……、ううう……、すみません」
「あなたは事件と向き合っているのか?」
「自分が奪ってしまった2人の命がどれだけ重いものなのか、自分は今、一日中、1人の空間で壁を見て座っていますが、ご飯を食べるときも入浴するときも、一つ一つの日常の中でご遺族様は被害者の方と今も笑いながら話したり、楽しいこともいっぱいあったと思います。私は人生を振り返って謝罪を繰り返す。それが自分の向き合い方だと思っています」
「それで何が悪かったのか分かったのか?」
「被害者の方の命を奪ったことは、取り返しのつかない過ちだと思っていますけど、ご遺族様や関係者の苦しみを何で考えられなかったのか、どこから間違った道に進んでしまったのか。ご遺族様の前で記憶にないですって言うのが辛くて、苦しくて……」
「理由も分からないのに、何を謝罪するのですか?」
