映画で共演した岡田准一との関係

 そのことは『ザ・ファブル』の主演の岡田准一も、《平手さんは「売れたい」とか「綺麗に映りたい」というのではなく、クリエイティブ志向だと思います。いいものづくりができたときに救われるタイプなんじゃないかと思うんです》ときちんと見抜いており、《それはある種、苦しい道。若さもあって、行き場のない感情が溜まってしまうこともあると思います》と彼女を慮った(『anan』前掲号)。

 岡田自身、アイドルと俳優を若いころからやってきて少なからず同じような経験をしてきただけに、理解できるところがあったようだ。ちなみに岡田と平手はこのときの共演をきっかけに、お互いを「師匠」「弟子」と呼び合う関係を結んでいる。

映画で共演した木村文乃(左)、岡田准一と(映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』公式Xより)

ライブのセットリストに納得がいかず…

 そもそも平手がクリエイティブの道を歩み始めたのは、欅坂時代にさかのぼる。彼女はかなり早い段階から、どうやったら欅坂というグループをもっとよく見せられるか、新しい一面を見せられるかということばかり考えるようになっていた。

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 2017年の欅坂デビュー1周年のアニラではスタッフの決めたセットリストに納得がいかず、総合プロデューサーの秋元康に自分の考えを話したところ、「面白いね」と言われたのでびっくりしたという。以来、ライブの演出やアルバム制作にも意見を出すようになった。

グループ在籍中にリリースされたシングル全てでセンターを務めた(欅坂46〔現櫻坂46〕公式Xより)

 もちろん、意見が通ることばかりではなかった。当時、自分は《ちょっとしたことでも『だったらやめよう』『出たくない』っていう人間なので、スタッフさんにはすごい迷惑かけてるなと思うんですけど》と反省もしている(『ロッキング・オン・ジャパン』2017年12月号別冊)。

 ドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』(2020年)では、新曲のMV撮影に彼女がついに現われないというシーンが出てきたが、それもどうしても納得できないことがあったからなのだろう。もっとも、彼女のなかではグループ在籍中はずっと「欅坂に恩返しをしなきゃいけない」との思いを抱きながら活動していたという。(つづく)

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