47歳でブレイクのきっかけとなった「キムタク主演ドラマ」

 転機が訪れたのは、47歳のとき。三谷幸喜脚本・演出の舞台『オケピ!』にとぼけたピアニスト役で出ている小日向を見たフジテレビのプロデューサーが、木村拓哉主演のドラマ『HERO』(2001年/フジテレビ系)に起用。マイペースな検察事務官役でレギュラー出演すると、ドラマが全話視聴率30%超えを記録する大ヒットとなったことも相まって、仕事が途切れなく入るようになった。

 小日向は「それから走りっ放しだけど、役者を休んだらただの人。役の振り幅が大きいと楽しい」と充実ぶりを明かしている(※2)。ブレイクのきっかけを作ったともいえる三谷とは縁が深く、小日向は8月15日からスタートしている三谷が脚本・演出をつとめる舞台『アメリカン・ドリーム』にも出演中だ。

「行ってきますのキス」は欠かさない、愛妻家の一面も

 さらに、愛妻家としても知られる小日向は、「女房には死ぬまでそばにいてほしいと思ってる」と語り、「よろしくねという気持ち」を込めて毎日“行ってきます”のキスを欠かさないそう。キスと言っても「女房はお化粧をしているから、それが落ちないように」と配慮し、頬を合わせているのだとか(※3)。また、2人の息子が学生の時には、寝る前に必ずハグをしていたという(※2)。

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『VIVANT』で小日向が演じる長野は、乃木に国家に尽くすことの責任の重さを説きながら、愛する人がいることの大切さを語ることが多いが、彼の言葉に妙な説得感があるのは、本当に惜しみない愛情を家族に注いでいるからだろう。

長男の小日向星一(小日向星一公式Instagramより)

 そんなたっぷりの愛情と演技に打ち込む父親の姿を見て、息子である星一、春平の2人は父と同じ俳優の道へ。NHK大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)では星一と春平が兄弟共演を果たして話題となった。

 小日向もこれまで、星一と車のCMで共演したほか、ドラマで春平が青年期を演じた役の老年期を小日向が演じたことはあるが、ドラマや映画で直接顔を合わせたことはまだない。家族を愛する小日向は、いつかくるかもしれない共演の日を楽しみにしているのではないだろうか。