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「その注射は痛いんですか?」
親子3人で聞いたセカンドオピニオンは
「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」
やはり悪性リンパ腫、血液のがんでした。
「なんでなんだよ……」
わずかな希望も潰えた瞬間。
しかも、特定の遺伝子に異常が見られ、悪性リンパ腫の中でも「非常にアグレッシブなタイプ。難しいというか、進行が早いタイプ」というのが先生の見解でした。
「入院がかなり長期になる」
「抗がん剤の持続点滴が必要な治療になる」
「予後が悪いタイプなので積極的な治療を行う」
「オーダーメイドで、数種類の抗がん剤の量を微調整して調合する」
「抗がん剤投与後は毎日、白血球量を増やす注射を打つ」
呆然とする私の横で妻がどんどんメモを取ってゆく。さすが元報道記者でもあった妻だけあります。途中で私が口を挟みました。
「その注射は痛いんですか?」
「そこ?」
妻は、笑いそうな顔を見せました。死ぬか生きるかという告知を受けているときに「注射が痛いですか?」だなんてまるで子どもみたいと思ったと後で聞きました。しかし、それが現実というもの。
そんな私に対して、妻は先生の説明をできる限り詳細に書面に起こしてくれました。助かりました。頭が上がりませんでした。
先生は「うまくいけば4か月で退院。自宅療養に2か月。復帰まで早くて6か月」との見解でした。しかし、復帰まで1年かかることもあると。
セカンドオピニオンは、曇りガラスのその先を見せてくれるような効果がありました。しかしそれは、私にとっては非常に厳しい光景でした。
