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下品な雑誌だからこそ「スキャンダル暴露」ができた
『噂の眞相』は上品とは程遠い雑誌だった。しかし、だからスキャンダル暴露ができたのである。
私は「神は細部に宿り給う」を「神は下品にこそ宿り給う」と置き換えたい。「真実は下品に宿る」とさえ言えるのである。
『噂の眞相』の存在意義を私は、ハーバード大学東アジア言語文明学科の博士課程に学んだジェレミー・ウールズィーにも教えられた。知人の紹介で訪ねてきた彼は日本語ペラペラだが、両親が日本で英語教師として知り合って結ばれたということも影響しているらしい。
彼は『噂の眞相』の岡留安則の評伝を書きたいと言って、まず、私を驚かせた。1991年生まれだから、同時代的に同誌を読んでいたわけではない。2004年に休刊した時13歳である。それで日本の国会図書館に通って『噂の眞相』を読んだ。
私に会いたいと思ったのは、私が同誌に「タレント文化人筆刀両断!」を連載していたからである。
岡留は「過激にして愛嬌あり」の宮武外骨が好きだと言っているが、私は『萬朝報』の黒岩涙香の方に近いと思うよと説明しようとして、外骨の名前が出て来なかった。
するとジェレミーが、「宮武外骨ですか」と言ったのである。長身のこのアメリカ人は何者だと私は瞠目した。
そのジェレミーと『ZAITEN』の2025年10月臨時増刊号で対談した。彼の肩書には「日本メディア史研究者」とある。