ニュージーランド史上最年少の37歳で首相に就任し、コロナ禍やテロ事件など危機的状況のなかで、6年にわたって国の舵取りを務めたジャシンダ・アーダーン氏(46)。同国3人目の女性首相である彼女が、「週刊文春」の取材に応じ、同じく女性で国政トップを担う高市早苗首相について語った。

首相時代に安倍首相(当時)とラグビーのユニフォームを交換したアーダーン氏 ©時事通信社

 アーダーン氏は「私は、他国の政治や政治家についてコメントするときは、常に非常に慎重でありたいと思っています。自分自身が暮らしていない国の政治について、完全に理解することはできないからです」としたうえで、高市首相のXでの投稿についてこう述べた。

── 高市首相は7月、自身のXに「総理就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化」しているなどと投稿し、波紋を呼びました。多忙さを強調するためのPRだという受け止めもありますが、日本の女性リーダーが置かれた現実を反映している面もあると思います。アーダーンさんにも、同じような経験はありましたか。

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 以前に私が仕えた、女性のヘレン・クラーク元首相(在任期間:1999年~2008年)は、一晩に4時間しか眠らないことで有名でした。

 それゆえ、就任した当初は私も、あまり眠ってはいけないのだと思い込んでいました。実際、頻繁に「ほとんど眠れていないのでしょう」と聞かれました。そしていつも、正しい返答は「はい、あまり眠っていません」と答えることなのだと感じていました。一生懸命働いていることを示すためには、あまり眠ってはいけない。眠っていないことが、努力の証明になる。そう感じていました。

高市首相 ©︎時事通信社

 これはあくまで私自身の経験ですが、時間がたつにつれ、睡眠が足りないと、頭の回転の速さや意思決定する能力、そして職務の遂行能力そのものが損なわれていくと気づきました。そして最終的には、睡眠を優先しなければならないとわかりました。

 ただそれでも、周囲からの「首相はあまり眠らないものだ」というプレッシャーは感じていました。そこは、社会が変えていかなければならない風潮なのだと思います。