OGとして楽曲リリース「やっぱり私にとって“悪友”」

 安倍と飯田はこのあとも、2007年にモーニング娘。の結成10周年を記念して結成された「モーニング娘。誕生10年記念隊」や、2011年に結成された「ドリーム モーニング娘。」にグループOGとしてそろって参加し、楽曲をリリースしている。

「誕生10年記念隊」が2作目となるシングル「愛しき悪友(とも)へ」(2007年)をリリースした際にメンバーで応えたインタビューでは、安倍が《昔はいちばんの友達でありながらライバルだったから、本当にすごく些細なことでケンカしてたし。そんな圭織はやっぱり私にとって“悪友”ですからね》と言うと、飯田も《ホントよくケンカしたよね。でも、そんな時代があったからこそ今は何でも話せる間柄になれたと思ってるし》と返した(『CDでーた』2007年8月号)。

モーニング娘。誕生10年記念隊「愛しき悪友へ」(2007年)

 飯田はちょうどそのころ、2007年7月にロックバンド「7HOUSE」の元ボーカル・ケンジとの結婚を発表した。発表の翌日には以前から予定されていたファンとのバスツアーが開催され、ファンたちはさすがに複雑な気持ちで参加したことが語り草となっている。Wikipediaにも「飯田圭織のバスツアー」という独立した項目が設けられているほどだ。

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舞台で見つけた自由な表現

 安倍はモーニング娘。卒業後、歌手活動とともに舞台の仕事に力を入れるようになっていた。10代のころから観劇が趣味で、劇場は「住みたい」と感じるくらい好きな空間であり、栄養源だったという(『MORE』2013年1月号)。

 舞台への情熱は2008年に宮本亜門(現・亞門)演出の『祝祭音楽劇 トゥーランドット』に出演したことで拍車がかかった。その稽古中のインタビューでは、《とくに最近は、演じているというよりも、自然と自分がそこ(舞台)に生きているという感覚になってきました》と語っている(『せりふの時代』2008年春号)。

2011年に結成された「ドリーム モーニング娘。」 ©時事通信社

 アイドルグループのなかで育ってきただけに、「こうじゃなくちゃいけない」みたいな枠にとらわれてしまい、卒業していざ自分が好きなように表現できるようになってからも、なかなか踏み出せない時期がしばらく続いたという。それがようやく自由な表現を楽しめるようになっていた。

 翌2009年にはやはり宮本の演出で、ドイツの劇作家ブレヒトの代表作『三文オペラ』に出演したりと、舞台俳優として挑戦が続く。その公演時のインタビューで結婚や子供について訊かれ、《もし私が結婚したら、話題になるか分からないけれど、それって普通のことですよ。人だもの》と軽く答えていた(『週刊プレイボーイ』2009年6月29日号)。

5歳下・山崎育三郎との出会い

 そう語った彼女は、生涯の伴侶とも舞台で出会うことになる。2011年にミュージカル『嵐が丘』で共演した山崎育三郎だ。

 安倍の5歳下(学年でいえば4つ下)の山崎は当時25歳で、ミュージカル界で若手のホープと目される存在であり、このときはヒロイン役の安倍に対し、河村隆一演じる主人公の恋敵という役どころだった。