モーニング娘。結成メンバーの飯田圭織と安倍なつみ。二人はともに、いまから45年前の1981年8月、北海道室蘭市に生まれた。デビュー曲「モーニングコーヒー」のメインボーカルをめぐる一夜の逆転劇、疎遠になった時期、かつては空席が目立った横浜アリーナで誓った約束とは……。(全3回の2回目)

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 モーニング娘。のメジャーデビューにあたり、安倍なつみを中心にグループをつくっていこうと考えていた和田薫マネージャー(現・ハーモニープロモーション社長)の熱意に押され、つんく♂はプロデュースを引き受けた。

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2005年11月、モーニング娘。卒業から1年ほどたった頃の安倍なつみ ©時事通信社

 とはいえ、つんく♂は最初から安倍をメインに据えるつもりはなかった。彼はまず、メンバー5人を競わせてみて、誰をメインに据え、その脇を固めるのは誰か、ユニットとしてのフォーメーションを探りたいと考えた。そこで、より多くのパターンを試みるため、デビュー曲の候補を3曲用意し、メンバーに一人ずつ仮歌を録ってもらうことにする。

一番歌いたかった「モーニングコーヒー」

 仮歌のレコーディングでは、メンバー全員が3曲のメイン、裏メロ、コーラスの全パートをひと通り収録した。ここから、どの曲のどの組み合わせがメジャーデビュー曲にふさわしいか見きわめようというわけである。

 このために2日間割かれたが、メンバーのうち飯田圭織だけは高校の試験が重なったため地元・札幌に一旦帰らなければならず、初日しか参加できなかった。それでもすべてのパートを無難に歌いきる。とくに3曲のなかで一番歌いたかった「モーニングコーヒー」は、前夜にかなりの練習を積んでレコーディングに臨んだ。

デビュー時の安倍なつみと飯田圭織(「モーニングコーヒー」MVより)

 録音を終えると、スタッフに「1日目でいいのが録れたから試験を頑張っておいで」と送り出されながら札幌に向かい、翌日試験が終わるとトンボ返りする。この間、ほかのメンバーは2日にわたって苦戦を続けた。安倍にとっても「モーニングコーヒー」はすごく歌いたかっただけに、闘志を燃やしてレコーディングに臨んだ。