福岡のご当地アイドルグループ「HR」の元メンバーで現在はポールダンサーとして活動する望月彩華さん(32)。アイドル時代には清純派グループの中で金髪ヤンキーキャラで通すなど異色の存在だった彼女だが、グループ卒業後はポールダンサーの道へと進む。

 次の進路としてポールダンスを選んだ理由や、DVと間違われるほどあざだらけの日々、2日間家に帰れなかったという過酷な仕事現場について聞いた。(全5回の4回目/最初から読む

望月彩華さん(写真=写真集『色彩』より)

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アイドル卒業後、ポールダンサーを目指した理由

――望月さんは2015年12月に所属していたアイドルグループ「HR」から卒業します。卒業理由には「家庭の事情」とありましたが、どういうことですか。

望月彩華さん(以下、望月) 私には3歳下の弟と、6歳下の妹がいるんですが、うちは家庭が裕福ではなかったから親に「いつまで、自分がやりたいからといって、チャラチャラとアイドルをやっているの。下の子たちはまだ義務教育が終わってないんだよ」と言われて。今度は私が弟や妹を助ける側に回らなきゃいけないんだなと思ったんです。なので「家庭の事情」としました。

 同時にその頃に「HR」に新メンバーが入ってきて、一番下の子は12歳だったんです。そのとき、私は21歳で「年下の子と一緒にやるのはさすがにきついな」と思い始めていて。もう、ある程度グループには貢献したと思ったことも、卒業の理由です。

――アイドル卒業後はポールダンサーになります。どういったきっかけで目指すことになったんですか。

望月 アイドルを卒業して1年後ぐらいに、六本木にあるショークラブ「バーレスク東京」(現ROKUSAN ANGEL)に行ったんです。バーレスク東京はその頃、メディアに取り上げられたり、SNSでも見かけるようになったので東京に旅行した際に「面白そうだから、見てみよう」と思って。そのときのショーで見たポールダンサーのKUMIさんが、ものすごく格好良かったんです。

©釜谷洋史/文藝春秋

 たまたま見たのが、KUMIさんのソロパフォーマンスだったんですが、タトゥーがゴリゴリに入った女性で、本当に格好良かったんです。「私はこの人と同じステージに立ちたい」と思ったのが、ポールダンサーを目指したきっかけです。

 21歳という年齢でアイドルをやるのは難しいかなと思い、辞めたんですが、歌って踊ること自体は嫌いじゃない。KUMIさんの姿を見て、ステージへの思いが再び強くなっていったんです。