森崎 台本には英語で「ガンダムを選ぶ(Japanese)」って書いてあったので、これは日本語のセリフをもらえるのかなと思ってたんですよ。それで現場に行ったら「ここはウィンが考えてね」と言われて。「え? 俺が考えていいんですか」って聞いたら、「日本語喋れるでしょ」って返されたので、通訳さんに相談しながらいろいろ考えたんですよ。
ガンダムなので、「行きまーす!」とかも考えたんですが、最終的に「俺はガンダムで行く」にしました。このセリフなら、短くて勢いが伝わって、かつギャグっぽくなりすぎず、アニメに対するリスペクトも出せるんじゃないかなと思ったんです。監督からは、「本当に命をかけて戦争しに行く戦士だと思って、そのセリフを言ってほしい」と言われましたね。
――このフレーズは世界中でものすごい湧き方をしましたよね。セリフを自分で考えたときは、こうなることは考えていましたか?
森崎 全く考えてなかったです。それよりも、このシーンをどうやって成立させようかということに精一杯でした。編集で切られるかもしれないですし、とにかくそのシーンで俺がやるべきことを一生懸命やっていました。
『レディ・プレイヤー1』出演が名刺代わりに
――森崎さんのご出身はミャンマーですが、その上で、日本人役を演じるのはどのような感覚でしたか?
森崎 「僕は日本で活動していますが、ミャンマー人ですよ」ということは、二次オーディションのときに絶対に言おうと決めていたんです。そしたら、「もちろん知ってるよ。でもそれは関係ない。日本に住んでて、日本の文化が分かるなら、もう日本は君のホームタウンだよ」って言われたんです。
今思い出したんですが、舞台挨拶で監督が日本に来たときも「ウィンのホームタウンに来たよ」と言っていましたね。それを聞いて、「すごい、なんて人だ」と思いました。人種とか何も関係なく、「芝居できる? じゃあOK」っていう感じだったので、かっこよすぎましたね。
――森崎さんにとって『レディ・プレイヤー1』は本当に大きな作品だったんですね。
森崎 僕の人生が180度変わりましたよ。
――その後、生活や仕事面にはどのような変化が生まれましたか?
森崎 『レディ・プレイヤー1』に出たということが、名刺代わりになりました。「ハリウッド作品に出た、英語も喋れる俳優」ということで、マネージャーもいろんなところに話を持っていきやすくなったし、実際に映画監督に「会ってみたい」と言ってもらえるようになって。ようやくバイトをしなくても、ちゃんとご飯を食べれるようになりました。

