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平和利用と軍事利用の境界線
こうした懸念は、決して絵空事ではありません。実は私たちが普段当たり前のように使っている民生用のテクノロジーが、すでに戦場で使われ始めているからです。
たとえば現在進行形のロシアによるウクライナ侵攻では、ドローン兵器による攻撃の応酬が連日のように行なわれています。ロシアが使用しているドローンの多くはイランで作られていますが、驚くべきことに、そこに日本の家電製品のさまざまな部品が使われています。日本が直接イランへ家電を輸出していなくても、第三国を経由して日本の高性能な家電の部品が軍事転用されてしまっているのです。
民間用の技術が軍事転用されることは、過去にも多々ありました。ベトナム戦争では、アメリカの精密誘導爆弾に日本のソニーのカメラレンズが使われ、大きな問題になりました。
また、本州四国連絡橋のために日本の企業が開発したレーダー波を吸収する塗料が、アメリカ軍のレーダーに感知されない「ステルス戦闘機」の塗料に使われたこともあります。
テクノロジーは、使う人間によって便利で平和なものにもなれば、人を殺傷する兵器にもなるのです。
では、AIの軍事利用をどう考えればいいでしょうか。
