秘め事のようにときめく

 福山 いえいえ。小説も全部読ませていただいてますが、これは僕にとってすごく贅沢な時間です。「ガリレオ」の新作を最初に読ませていただく時というのは、まず、「湯川学をこの地球上で演じられるのは僕だけだ……」と思って読んでいるわけです。「おお、今回はこんな僕なんだ!」と(笑)。で、何度か東野さんとプライベートでお食事させていただいた時に、僕が持って行ったウイスキーがあるんですけど、その同じウイスキーが小説の中に登場したりするわけです。そういう楽しみを練り込んでくださる。そこを読んだときは「あれだ!」と。「あの時のウイスキーが出てきたな」と人知れずニヤリとするわけです(笑)。

 東野さんと食事したとか、こういうお酒を飲んだというのは特に秘密にしているわけじゃないけど、そういうプライベートなものが作品に少しずつちりばめられて練り込まれているのを読むと、「これはあの時のあれを、東野先生は思い出しながら入れてくれたんだな」と思うわけです。これはもう、この上ない贅沢ですよね。「東野さんと僕だけのエピソードだ」と秘め事のようにときめきながら読めるんですから(笑)。

「秘め事のようにときめきながら読める」と福山雅治さんは語った ©2022 フジテレビジョン、アミューズ、文藝春秋、FNS27社

 東野 「俺の好きなワインだ」とかね(笑)。

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 福山 本当に贅沢な時間です。恋愛に例えると、ふたりでこっそり行ったデートの話がちょっと書いてある感じですかね。「もう〜、こんなところに書いちゃって。圭吾さんったら」みたいな。

 東野 ははは(笑)。

 福山 「恥ずかしいな。でもうれしいな」って。

「ガリレオ」シリーズの最新長編『永遠の記憶』は今年8月に発売された ©文藝春秋
 

 東野 『聖女の救済』の小説では内海薫がiPodで福山雅治の曲を聞いたりしてますからね。

 福山 あれも嬉しい驚きでした。

※この続きでは、東野圭吾さんとの交流について福山雅治さんがエピソードを明かしています。約8300字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア『文藝春秋PLUS』と『文藝春秋』2026年9月号に掲載されています(東野圭吾×福山雅治「追悼再録 『ガリレオ』の秘密」)。

出典元

文藝春秋

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