まつなみ 滋賀県の「大津駐屯地」で、戦車や格闘訓練 などを受けていました。自分のライフルを持って、組み立て、清掃、解体の訓練もありました。高校では陸上部で400mハードルをやっていたので運動は得意な方だったと思います。全ての教育訓練を終えたときは、部活よりもずっと大きな達成感がありました。

 私が一番得意なのは「第5ほふく」で、一般的にイメージされる「ほふく前進」とは違い、完全に大の字に伏せて顔を下に向けた状態で地面を這いながら進むんです。今でも家で練習しています。

――自衛隊では、まつなみさんは目立っていたのでは?

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まつなみ 全国でも数少ない女性隊員の訓練地だったので、好意を寄せてもらうことも多かったと思います。訓練の名目で一緒にランニングをしながらデートをする人達もいました。

看護師として激務を乗り越え、海外へ

――大学卒業後は、予備自衛官補を続けたのですか?

まつなみ 看護師になると決めていたので、予備自衛官補は大学卒業を機に辞めて、名古屋大学の附属病院に就職しました。消化器内科を経て、血液内科で血液の癌を専門にみていたので、症状の重い患者さんが多かったです。亡くなった方達のことは今も忘れられません。自衛隊もそうでしたが、「人の助けになりたい」という気持ちが強いので天職だったと思います。仕事一筋で6年間過ごし、ある日突然「海外に留学しよう」と思い立ちました。

「ある程度一人前になれたかな」と実感を持つことができたので、次のステップを探したかったんです。学生時代にロサンゼルスに留学したことがあったので、「今度はNYに行こう」と決めました。とりあえず1年間の語学学校に申し込みましたが、通ってみると物足りなくなり、現地の短大を受験しました。

©山元茂樹/文藝春秋

――短大では何を学んだのですか?