2002年発生の「群馬女子高生誘拐殺人事件」で逮捕され、死刑判決を受けた男。幸せそうだった過去の写真から一変、法廷に現れた男の不気味な姿とは。

 さらに事件の12年後、悲劇に追い打ちをかけるように犯人の父親が起こした“ありえない暴挙”とあわせて紹介する。ノンフィクション作家の八木澤高明氏の文庫新刊『殺め家』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目)

写真はイメージ ©getty

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犯人が暮らしていた「小さな長屋」

 事件直後、坂本が暮らしていた小さな長屋を訪ねた。かつてそこで坂本は妻と子どもの3人で暮らしていた。

 親族の許可を得て、家へとあがらせてもらうと、室内に坂本が離婚する前に神社で撮影した子供の七五三の時の写真があった。

 写真の中の坂本は逮捕時と違ってふっくらとしていて、3人は晴れやかな表情をしていた。

 その写真からは、一家の大黒柱でもあった男が数年後にこのような事件を起こすとは、まったく想像ができない。