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31歳、遅咲きブレイクを叶えた「運命の役」
そんな中村の名が広く知られるようになったのは、デビューから約13年後の2018年だ。
ドラマ『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)では、妻の不倫を知り、常軌を逸した言動で彼女を追い詰めるモラハラ夫・井筒渡を怪演。その恐ろしさで視聴者に強烈な印象を残したかと思えば、続くNHK朝ドラ『半分、青い。』では、ヒロイン・鈴愛(永野芽郁)が恋する大学生・朝井正人、通称“マアくん”を演じた。
柔らかな物腰で鈴愛との距離を縮める一方で、本心はなかなか見えてこない。『ホリデイラブ』で見せた攻撃性とは対照的な、力の抜けた佇まいと絶妙な距離感で、つかみどころのない“ゆるふわ男子”を体現し、多くの女性をとりこにした。
中村は『半分、青い。』の放送当時、正人を演じる上で「表現してない部分での表現」を意識していたと明かしている。目線や間の意味を決めつけず、見る側が自由に想像できる部分を残す。その余白が正人独特の色気を生み、見る者を引きつけたのだろう。
さらに、映画『孤狼の血』では、尾谷組の構成員・永川恭二に扮した。白石和彌監督から“狂犬”と評された、鉄砲玉もいとわない血気盛んな男。穏やかな正人から一転、荒々しい振る舞いと殺気に満ちた表情で、むき出しの暴力性を見せつけた。
同じ年にまるで別人のような姿を次々と披露し、一つのイメージに収まらない“カメレオン俳優”として一躍脚光を浴びることになる。(後編に続く)
参照
※ https://ananweb.jp/categories/entertainment/12253
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