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韓国で最後に死刑が執行されたのは1997年12月。現在、死刑制度は法律上存在しているものの、実際の裁判ではほとんど機能していない刑罰となっている。
問題は、こうした司法の“慎重な判断”が国民の「法感覚」と必ずしも一致していないことだ。韓国ギャラップが2022年に実施した調査でも、死刑制度の維持に賛成した人は69%に上り、廃止すべきだと答えた23%を大きく上回った。
一方で、司法に対する韓国国民の信頼は高いとは言い難い。OECDが2023年に実施し、2024年に発表した調査では、韓国の司法に対する信頼度は33%にとどまり、OECD平均の54%を大きく下回った。
「それなら、どのような犯罪に死刑を科すのか」
もちろん、司法に対する不信の原因を凶悪犯罪の量刑問題だけで説明することはできない。しかし、多くの国民が「これほどの犯罪なら最も重い刑罰を受けるべきだ」と考えるような事件で、裁判所が繰り返し求刑より軽い判決を下せば、司法に対する信頼が低下するのは避けられない。
韓国の裁判所は、モーテル殺人事件のような凶悪犯罪についても「死刑は例外的な刑罰」と位置づけ、無期懲役を言い渡してきた。しかし韓国国民の間では、「それなら、いったいどのような犯罪に死刑を科すのか」という疑問が積み重なっている。
裁判所がその判断の根拠を国民に納得できる形で説明することは、司法への信頼を守るために避けて通れない課題となっている。