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女性が詐欺師を信じた理由
松永の猿芝居は、A子さんを震え上がらせるに十分な下地がたまたまあったのだ。
「私は目を見ただけで分かる。最近彼氏とうまくいってないだろう。彼氏とはどういう付き合いをしているのか、具体的に話してみなさい。あなたが何も言わなくても心が読めるから、ウソをついても無駄だ」
松永はこう言ってあれこれと下半身に関する質問に答えさせ、「あなたが言うことに意味があるんだ」と繰り返した。A子さんはちょうど2~3日前に彼氏と「距離を置こう」と話し合ったばかりだったので、本当に松永が心を読めているのではないかと信じる気になってしまった。
「なるほど、もう水子の影響が出ているね。私が初めに訪問したとき、あなたはドアにチェーンロックをかけて失礼なことしたね。何でそういう態度を取るのかな。水子の除霊をしてあげるから、『お願いします』と言いなさい」
戸惑ったA子さんが「もうすぐ彼氏が来るかもしれません」と言うと、「来ないよ!」と即答された。「私は何でも分かる」と繰り返し、A子さんの性格のことまで言及し、次第にA子さんは「この人には本当に霊が見えていて、心の中を読まれているのかもしれない」と考えるようになった。
A子さんが「お願いします」と言うと、松永は「水子の霊の強さを測る」と言ってA子さんを居間に連れて行き、テレビの前に正座させた。
「水子の霊の強さはテレビの電波で測れる。まず、乳ガンの検査をするから、服を脱ぎなさい。私のことは医者だと思えばいいんだ」
