「この家はおかしいよね」弟と支え合う日々

林 自己肯定感は低かったです。芸能の仕事をしていても、人前で話すことが怖くて。演技の仕事でも、全然開放的な芝居ができなかったです。でも、褒められないといけないから、とにかく頑張るけど、あんまりうまくはいかないですよね。

──自分の家の異常さにはいつ気づきましたか。

林 ずっと「おかしいよな」とは思ってて。高校生になって、やっぱりおかしいよね、と。でも、ここからは逃れられないんだという思いがあったし。芸能活動をするようになって「弟のために媚売ってこい」とすごく言われてて。

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 ただ、芸能活動を口実に家にいなくて済むのは大きかったです。「弟のためになるから、この人たちとご飯に行ってくるね」はオッケーだったんです。実際、それが弟の仕事につながったこともあって、母親からしたら喜ばしかったようで。

──ちなみに弟さん的には、どういう思いだったのでしょうか?

林 弟は弟で、母の異常さに気づいていました。でも、弟も私のことをかばったら、次は自分だという思いもあったと思うんです。たまに私と一緒に弟に手をあげることもあったし。大きくなってからは弟と「この家はおかしいよね」と2人で言ってました。

 水の中に顔を突っ込まれることもあったし、何度も「いつ殺されるんだろう」と思っていました。だったら、殺してくれちゃった方が楽なのに、と。いかに早くお金貯めて、家を出るかだけを考えていました。

 でも、高校を卒業して「一人暮らしがしたい」と言ったら「家から徒歩5分圏内じゃないと無理」と。母は自分のテリトリーに私がいないとダメなんです。「芸能活動を頑張って、弟と3人で、もっといいお家に引っ越せるように頑張って」といつも言っていました。

──芸能活動で稼いだお金は、自由に使えたんですか?