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「学生時代にがんばったことは?」「とくに…」
「ええ、一応……」
副部長は勝手に遠い目をして笑った。
「昔はあのゼミ、花形やったんやで。飲み会もむちゃくちゃ派手でな」
「そうなんですか」
「俺らのころなんか、ゼミ旅行で琵琶湖行って、そのまま朝まで麻雀しとったわ」
私が愛想笑いを浮かべながら相槌を打っていると、副部長は勝手に話を盛り上げてくれた。
「学生時代にがんばったことは?」
「いや、とくに、これといって……」
「ワハハハッ! キミは正直やな」
それで笑いが起きた。
「まあ、ゼミの後輩なら安心やな」
いつのまにかそんな空気になっていた。
数日後、自宅に内定通知が届いた。そして、野村、大和、山一からは次々に不採用の知らせが届いた。こうして私は拍子抜けするほど簡単に日興証券に採用された。
